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インテル長友祐都選手の「日本男児」を読んでいる。 この本が、また熱い。 長友選手がいかに真摯な人間で、上を目指す強い情熱をもった人物であるかが伝わってくる。目次には、四字熟語が並んでいる。 初志貫徹 一期一会 一意専心 切磋琢磨 、、、 どれも日本人ならウンウンそうだよね、と頷かずにはいられない、立派な四字熟語ばかりだ。これぞまさに「日本男児の魂」「大和魂」と言わんばかりだ。このような「和魂」の人物が世界一の名門クラブでプレーしているということは、日本人として非常に誇らしいことだと思う。 最近周囲でグローバル人材に関する議論をよく聞く。様々な意見がある。ある人は英語はパスポートのようなものだと言う。それがないとそもそもその世界に入っていけないというのだ。 またある人は、日本人としてのアイデンティティを確立する必要があるという。曰く、「グローバル・アイデンティティ」などというものはない、と。そういった観点からすれば、まさに長友選手は日本初グローバル人材の好例かもしれない。(決して長友選手が語学に長けていないと言っているのではないので誤解なきよう) 日本人が世界に挑戦する上で、自己の日本人としての価値観・倫理観、信念といったものを拠り所にするのは一つの常とう手段なのかもしれない。 そんな長友選手のことが私は好きだし、尊敬している。 一方、この本には若干の物足りなさを感じた。 全編を通じて、同じトーンなのだ。 初志貫徹に始まり、とにかく自らを律し努力し、がんばってきた誠実な長友選手の人柄がよく伝わってくる一方で、それ以外の長友選手の一面が見えてこない。250ページもの文章が一つのテーマでくくられており、ややもすれば読み飛ばしてしまう。 次回作は、また一味違った長友像を期待したい。
by shinya_fujimura
| 2011-06-28 10:00
| 多事奏論
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